セミリタイア

これはセミリタイアと呼べるのか、それとも少し貯金のあるフリーターなのか

ひと昔前までの「セミリタイア」はお金持ちがするものというイメージだった。

「セミリタイアするなら1億円はないと話にならない」
少なくとも10年前の自分はそう思っていた。

それが、ここ5年くらいで「5000万円あればセミリタイアできる」といった雰囲気になってきている。(気がする)

これがもうちょっと過激になると、「2000万とか3000万のまとまった貯金があって、年間120万くらい稼げばセミリタイアできるんじゃない?」となってくる。

まあ、自分のことなんだけど。

節約をして、支出が収入を超えないように生活をしていけば、働けるうちは(アクシデントが起きない限り)貯金が減ることはない。

また、生活できる最低限だけ稼げばいいので、フルタイムで働く必要もない。
収入が少ない分、税金や国民健康保険料なども低く抑えられ、生活コストも下がる。

まとまった貯金があって、フルタイムで働かなくていいならセミリタイアじゃん、となるわけだ。

これって、少し貯金のあるフリーターじゃない?

一方で「これって、少し貯金のあるフリーターなんじゃないか?」とも思う。
少なくとも10年前の自分が聞いたらそう思うだろう。

※別にフリーターの部分は、投資や配当金で生活していようが、大して収入のない個人事業主だろうがなんだっていい。(ちなみに自分は大して稼げない個人事業主)

結局、セミリタイアの定義が曖昧だからこういうことになるんだと思う。

セミリタイアするにはいくら必要とも決まっていないし、週の労働時間が何時間以下とも決まっていない。
定義がないので、言ったとこ勝負、自分自身がどう思うかだけになってくる。

そのうち「貯金100万円でセミリタイア」という人間が出てきてもおかしくはない。

かくいう自分も他にいい言葉が見つからないから「セミリタイア」と言っているだけだったりする。

「ただのフリーターとは違う」と自分が思えるかどうかだけが重要なだけだ。
そういう意味では、自分は「ただのフリーターではない」というちっぽけなプライドに縋りついているだけな気もするが。

別に顔に貯金額が書いてあるわけではないし、資産額を言いふらしながら生活しているわけでもないので、他人から見ればちがいはまったくわからない。

別に定義をはっきりさせようとも思わない

セミリタイアの定義が曖昧だからといって定義をはっきりさせようとも思わない。

繰り返しになるが、自分がどう思うかのほうがよほど大事だと思う。

極端なことを言えば、ひきこもりだって、自分のことをひきこもりだと思わずに「働かなくてもいい身分の人間」だと思えば、楽しく生きていけるかもしれないわけで。(無理があるか)

そのうち「FIRE」みたいに新しいことばがつくられる気がする。(知らんけど)